歴史編

16シェアリング事業の拡大
マチなかドコでもカリテコバイク
名鉄協商コンピュータービル前に設置された「カリテコバイク」

パーキング事業やカーシェア事業など、移動に関わるサービスを進めてきた当社では、駅やバス停などから最終目的地までの距離(ラストワンマイル)を埋める移動手段としてシェアサイクルに注目。欧米各国を中心に90年代後半から普及し、日本でもNTTドコモが開発したシステムを使った「ドコモ・バイクシェア」が2010年から東京都で始まった。当社では名古屋でのシェアサイクル普及の将来性を見据え、自社運営のパーキング内のスペースを活用することによってローコストでスピーディな展開が実現できると判断し、19年にシェアサイクル事業「カリテコバイク」を開始した。

カリテコバイクは借りたポート(駐輪場)とは別のポートに返却することができる仕組みなので、ポートの拠点密度が利便性のカギとなる。そこでまずは名古屋駅周辺から栄エリアに絞ってポートを設置。10カ所のポート、15台の電動アシスト付き自転車でサービスを開始した。利用者は事前にスマートフォンなどで簡単に会員登録でき、料金はクレジットカードで決済。さらにコインパーキング事業のノウハウを参考に、昼間と夜間での2部制の打ち切り料金を導入して観光客やビジネス客の利用だけではなく、深夜帯のニーズにも対応している。また運営管理としても1台1台の利用時間や位置情報、バッテリー残量などのデータがリアルタイムで収集でき、利用者の利便性向上に役立てている。

20年には全国に広がるドコモ・バイクシェア会員とのユーザーID連携を実施。カリテコバイクのユーザーIDで愛知県外のドコモ・バイクシェアが利用できるようになったと同時に県外者によるカリテコバイクの利用も増えている。その他、観光に便利な1日パス料金も設定。インターネットとコンビニでパスを販売している。

また、同年、名古屋市から公共用地2カ所の提供を受け、名古屋城前と地下鉄市役所駅前にステーションを開設し、同市と共同で「コミュニティサイクルステーションの社会実験」を行っている。

カリテコバイクHP